仏教用語『四苦八苦』の意味
『四苦八苦』
人間のもっとも根源的な四苦、生(しょう)・老(ろう)・病(びょう)・死(し)。
この四苦に、愛別離苦(あいべつりく)愛するものと別れる苦しみ・怨憎会苦(おんぞうえく)怨み憎むものと会わなければならない苦しみ・求不得苦(ぐふとっく)求めても得られない苦しみ・五陰盛苦(ごおんじょうく)総じて人間の行ないによる苦しみ、これらの四苦を合わせたもの。
人生の苦の総称をいう。現在では、非常な苦しみ。また、さんざん苦労することの意味でつかわれる。
仏教用語『四苦八苦』と時事をまじえた法雅のひとりごと
深田恭子さん、適応障害で活動休止の衝撃
「一期一会の御縁に感謝」僧侶歴30年の現役和尚・法雅(ほうが)です。
一昨日(5月26日)の夜、テレビでニュース速報が流れ、その内容に驚きました。
深田恭子さんが適応障害で芸能活動を一時休止する内容でした。
所属事務所のホリプロは以下のようなコメントを発表しました。
私ども所属の女優 深田恭子ですが、昨年春ごろから体調を崩しがちとなり、今月に入り医師より「適応障害」と診断されました。これにより当面の間 治療を優先し、お仕事をお休みさせていただきます。
所属事務所「ホリプロ」のコメント一部抜粋
法雅は、深田恭子さんの特別なファンではありませんが、深田恭子さんが10代から現在まで第一線で活躍していたことは見ていましたし、40歳間近にしてあの美貌をたもつのは、相当な努力をしているんだろうなと思った矢先の発表でした。
法雅はドラマ『富豪刑事』が好きでした。
今回の発表を聞いて、率直に思った2つのこと
今回の深田恭子さんの芸能活動休止の発表を聞いて、率直に2つのことを思いました。
①こんなに芸能界で成功した深田恭子さんも、私たちと同じ人間だった
10代の頃から20年以上芸能界のスターとして輝きつづけた深田恭子さん。
いつの間にか私たちは、テレビで見るのは当たり前、スターでありつづけるのも当たり前、元気でいるのも当たり前に思ってしまっていたようです。
その間、ご本人がどんなに努力してきたかが見えなくなっていたのではと法雅は反省しています。
どんなにスターでも1人の人間に違いはないことを今回痛感しました。
②皇后・雅子さまも長年悩まれる適応障害の大変さ
今回の発表でもっとも衝撃だったのは「適応障害」という病名だったことです。
そして適応障害と聞いて真っ先に、皇后・雅子さまが長年悩まれるご病気として記憶しておりました。
厚生労働省の健康情報サイト『e-ヘルスネット』では、適応障害について次のように載せています。
日常生活の中で、何かのストレスが原因となって心身のバランスが崩れて社会生活に支障が生じたもの。原因が明確でそれに対して過剰な反応が起こった状態をいう。
出典:『e-ヘルスネット』適応障害
うつ病とちがい、ストレスの原因がはっきりしているため、そのストレスの元を取りのぞくことが必要とされています。
深田恭子さんクラスのスターになると、長年大きなストレスがかかっていても不思議ではないはずです。
「昨年春から体調を崩しがち」と事務所は分かっていたのに、どうして休ませなかったのか疑問です。
どんなスターも、四苦八苦の人生を歩む人間なんだとあらためて感じさせる今回の発表でした。
ところで、四苦八苦という言葉、もとは仏教由来の言葉なのです。
生活のなかに生きる仏教用語『四苦八苦』
そこで本日の生活のなかに生きる仏教用語。
今回は『四苦八苦』です。
「四苦八苦」という言葉は仏教からきています。
人間のもっとも根源的な四苦、生・老・病・死に、愛別離苦・怨憎会苦・求不得苦・五陰盛苦の四苦をあわせたものです。
現在では、非常な苦しみ。また、さんざん苦労することの意味でつかわれています。
仏教用語の四苦八苦は、まず人間の根源的な4つの苦しみ「四苦」があります。
- 生(しょう)生まれる苦しみ
- 老(ろう)老いていく苦しみ
- 病(びょう)病気の苦しみ
- 死(し)死をむかえる苦しみ
この四苦に、次の4つの苦しみをあわせて八苦になります。
- 愛別離苦(あいべつりく)愛するものと別れる苦しみ
- 怨憎会苦(おんぞうえく)怨み憎むものと会わなければならない苦しみ
- 求不得苦(ぐふとっく)求めても得られない苦しみ
- 五陰盛苦(ごおんじょうく)総じて人間の行ないによる苦しみ
これらが四苦八苦といい、人生の苦の総称です。
どんな国王も社長もスターも、四苦八苦から逃れられない
今回は、深田恭子さんの芸能活動休止の話題から「四苦八苦」の話しをしました。
これら四苦八苦は、どんなに栄華を極めた国王でも、資産なん兆円をもつ社長でも、一世を風靡したスターでも感じる苦しみであります。
いわば人間の生きる真理といってもよいのです。
この苦しみは「イヤだ」といってもついてくるものなので、いっそのこと、この苦しみにどう向きあうかを考えたほうがよいと思います。
もし、自分で解決できない時は、信頼できる方に相談することをおすすめします。(合掌)