仏教用語『神通力』仏様の神通力は、人を救うための手段にほかならない

仏教用語『神通力』の意味

『神通力』

仏や菩薩などがもつ、なにごとでもなし得る不思議な力のこと。
神(じん)とは人知でははかり知ることができない力のことであり、通(つう)とは智慧を意味する。
経典では釈尊の弟子たちが、飛行したり、火をふいたり、雨をふらせるといったことが説かれている。

現在でも、常人をこえた超能力のことを神通力という場合がある。

仏教用語『神通力』と時事をまじえた法雅のひとりごと

5月26日の皆既月食を見たかった法雅

「一期一会の御縁に感謝」僧侶歴30年の現役和尚・法雅(ほうが)です。

昨日5月26日の夜、全国的に皆既月食が見られるということで、テレビでも報道されていました。

法雅はさっそく天気予報を調べて、その時間は晴れの予報だと確認。月食がはじまるのを待ちました。
ちょうどその日は水曜日なので、晩酌の日です。
晩酌しながら月食を見るとはなんて贅沢でしょうか。気分は最高潮です。

そろそろ月食がはじまる時間だと思い、外に出ました。

あれ?月が見えない。

空一面、厚い雲に覆(おお)われていました。残念。

古来、「凶兆」とされた日食と月食

さて、日食や月食というと、天文学が進んでいなかった昔では疫病や天変地異がおこる「凶兆」とされてきました。

普段見なれている太陽や月が、前ぶれもなく欠けはじめたら驚かない人はいないはずです。
とりわけ空が急に暗くなる日食は、天のいましめとして誰もが恐れてきました。

古代中国では、日食は国の政治に対する天のいましめだととらえられ、小アジアで戦争をしていた両国が日食に恐れをなし、和議をむすんだ記録まであります。

また日本でも、日食や月食は凶兆とされ、凶事から逃れるため太陽や月に対して祈りを捧げた供養塔が各地に残っています。
日本の日食供養塔についてくわしく知りたい方は、こちらをご覧ください。(PRESIDENT Online「3年ぶりの皆既月食はスーパームーン」5月26日の夜空はコロナ禍の癒やしとなる-疫病から逃れるため太陽や月を弔う

このように日食や月食は、当時の人々におおきな影響を与えてきたことがわかります。

現代では天文学が進み、日食は「太陽-月-地球」の配置で一直線に、月食は「太陽-地球-月」の配置で一直線になるとおきる現象として知られています。
同時に日食や月食に対する畏怖(いふ)がうすれ、天体ショーとして人々が楽しむようになりました。

科学が進むにつれ、自然に対する畏(おそ)れが無くなってますねぇ。

昔のように、自然には霊妙な力「神通力」があると思ったほうが、自然を大事にするのかもしれません。

ところで、神通力という言葉、もとは仏教由来の言葉なのです。

生活のなかに生きる仏教用語『神通力』

そこで本日の生活のなかに生きる仏教用語。

今回は『神通力』です。
「神通力」という言葉は仏教からきています。
仏や菩薩などがもつ、なにごとでもなし得る不思議な力のことです。

神(じん)とは人知でははかり知ることができない力のことであり、通(つう)とは智慧を意味しています。
経典では釈尊の弟子たちが、飛行したり、火をふいたり、雨をふらせるといったことが説かれています。

現在でも、常人をこえた超能力のことを神通力という場合があります。

仏教用語の神通力は、仏様がもつ霊妙な力(神通力)を、仏道修行によって弟子たちも得ていったことが説かれています。
たしかにお経では、空を飛んだり、空間移動が説かれていたりして、現代人からすれば信じられないことが多いでしょう。

しかしお経として、神通力のことが文字として残っている背景には、多くの人がそういう力を見て後世に語り継がれたからであり、あながちに神通力の否定はできないのです。

仏様の神通力は、人を救うための手段にほかならない

たとえばお釈迦様の弟子で、「神通第一」といわれた目連尊者は、亡くなった母親がどんな境遇なのか、その姿を見られたことがお経にのっています。

私たち現代人からすれば、すさまじい神通力です。

でも、その目的は母親を救うためであり、それが現在のお盆の行事の始まりとなりました。

一方、以前世間を騒がせたオウム真理教が、修行をすれば「宙をうく」と神通力を謳(うた)い、多くの若者を集めました。
その結果、多額の財産をかき集め、あの地下鉄サリン事件を起こしました。

仏様からみれば、宙を浮くぐらいは神通力とはいえないレベルで、しかも仏様の神通力は人々を救いみちびくための手段なのです。(合掌)

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