仏教用語『三密』の意味
『三密』(さんみつ)
真言宗をはじめとする密教宗派の教え。
身密(しんみつ)からだや行動
口密(くみつ)ことばや発言
意密(いみつ)こころや考えこの3つを整えることで成仏を目指すことをいう。
仏教用語『三密』と時事をまじえた法雅のひとりごと
「一期一会の御縁に感謝」僧侶歴30年の現役和尚・法雅(ほうが)です。
新型コロナウイルス問題がおこってから「ソーシャルディスタンス」とか「クラスター」とか今まで聞かれなかった言葉が日常化しています。
それほどコロナウイルス問題は深刻だし、生活に密着していることの証拠といえます。
とりわけ「3密」という言葉は子供から大人まで知っている言葉の代表ともいえます。
3つの密、いわゆる「密集」「密閉」「密接」このいずれかに該当するだけで感染リスクが高まるので注意してほしいというのが3密です。
政府が打ちだした「3密」という標語は、ある意味見事に国民に周知され、今までの行動を変える基軸ともなっています。
じつはこの3密、けっして新語ではありません。
昔から仏教で使われていた言葉だったのです。
生活のなかに生きる仏教用語『三密』
そこで本日の生活のなかに生きる仏教用語。
今回は『三密』です。
「三密」という言葉は仏教からきています。
真言宗をはじめとする密教宗派の教えです。
身密・口密・意密の三密をととのえることで成仏を目指す教えのことです。
- 身密(しんみつ)からだや行動
- 口密(くみつ)ことばや発言
- 意密(いみつ)こころや考え
この3つを整えることで成仏を目指すことをいいます。
密教系仏教の教えが、中身をかえて国民に浸透している現在の様子は、法雅からすると興味深い現象といえます。
五木寛之氏「3密のあとに3散がくる」と予想
一昨日ネットの記事を見ていましたら『大河の一滴』の著者・五木寛之氏の記事を見つけました。
コロナ禍のなか『大河の一滴』が再び注目を集めていることでのインタビュー記事です。
五木氏はコロナ禍のあとの時代について「3つの散」の時代がくるのではと述べています。
法雅はとても興味をもちましたので要約して紹介します。
五木氏は、新型コロナの世界的流行は近代日本の歴史のなかでも大きな出来事になるだろうと述べました。
その理由は100年前のスペイン風邪に比べれば被害は少ないにもかかわらず、社会全体が受けたショックは計り知れないからと述べました。
そしてコロナを克服した後の世界は大きく変わることは間違いないとして「3つの散」をあげています。
- 「分散の社会」国家や企業、あらゆる分野で一極集中から分散へと進んでいくのではないか。グローバル化の反対へ進むのではないだろうか。
- 「拡散の社会」情報の拡散スピードがより早くなるのではないだろうか。そこには意図的・操作的に拡散させる情報もあるので注意が必要。
- 「逃散の社会」世界的に難民・移民問題が複雑かつ深刻化するのではないだろうか。
これら分散・拡散・逃散の「3つの散」がコロナ禍を機会にいっせいに進んでいくのではないかと五木氏は述べています。
皆さんはどのように感じましたか?
コロナ禍のあとの世界がどのように変わるのかはまだ分かりません。
ですが、平和な世の中を1人ひとりが求めていくことが大事だと思っています。
法雅は五木氏のような現代の智者の記事を読むのがとても好きです。
また紹介したいと思います。