仏教用語『柔軟』今やれることを考え変化に対応しよう

仏教用語『柔軟』の意味

『柔軟』(じゅうなん)

仏教では「にゅうなん」と読む。

心がやさしくおとなしいこと。仏様の教えに従順なことを意味していた。

現在では「じゅうなん」と読んで、やわらかなこと。しなやかなことを意味する。

仏教用語『柔軟』と時事をまじえた法雅のひとりごと

「一期一会の御縁に感謝」僧侶歴30年の現役和尚・法雅(ほうが)です。

今日は39県の緊急事態宣言解除の話題で朝からテレビで報道されています。
そこで営業自粛していた数名の飲食店オーナーがインタビューに答えていました。

するとオーナーの考え方が2種類に分けられるなと感じました。

あるオーナーは「一日も早くコロナが収束してもとの状態にもどりたい」と答えました。

そしてあるオーナーは「こういう騒動でも、今やれることをみつけて商売をしています」と答えました。

緊急事態宣言の解除がされたとしても、もとの生活にもどれるわけではありません。

これからも三密はさけるマスクの着用手洗い等の除菌につとめることです。

最近ではコロナと共生していく「ウィズコロナ」という言葉がでているように、コロナが収束するメドはいぜんたっていません。

いつ終わるかわからないのに、「早くもとの状態にもどりたい」と願いつづけているようではお店はすぐにたたむようになるでしょう。

先が見えないからこそ、できることをみつけて行動していく柔軟さが大切です。

生活のなかに生きる仏教用語『柔軟』

そこで、生活のなかに生きる仏教用語。
今回は『柔軟』です。

「柔軟」という言葉は仏教からきています。
もともとは「にゅうなん」と読んでいました。
心がやさしくおとなしいこと。仏様の教えに従順なことを意味していました。

現在では「じゅうなん」と読んで、やわらかなこと。しなやかなことを意味します。

一見あまり意味が変わってないようにみえますが、昔はおもに心の状態を意味し、現在はおもに行動や姿勢の状態を意味しています。

法雅のお寺でも、このコロナ感染でいろいろと対応を変えていきました。

  • 一月のお詣りを1回にまとめる。
  • 参詣者にマスク着用をお願いする。
  • 玄関に除菌スプレーを設置する。
  • トイレの手洗いはタオルからペーパータオルに変更する。
  • 本堂内では間隔をあけて座る。

こういう対応を柔軟にしていき、安心してお詣りしていただくよう努めています。

柔軟に、変化に対応していきましょう

なぜ、柔軟さが必要でしょうか。

それは生き残るためです。
柔軟に変化し、その時々の時勢に対応できなければ生き残れません。

進化論をとなえたダーウィンは次のような言葉を遺したといわれています。

「強い者、賢い者が生き残るのではない。変化できる者が生き残るのだ」と。

この先、新型コロナウイルス感染を皮切りに次々といろいろな変化が起きてくると思います。

今できることは何かをつねに考え、柔軟に対応して変化を乗りこえていきたいものです。(合掌)

柔軟アイキャッチ画像
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