仏教用語『飛行』の意味
『飛行』
仏教では「ひぎょう」と読む。
六神通(代表的な6つの神通力)のうちの神足通(如意通)のこと。仏道修行の結果、空を自在に飛びめぐる、または何かを飛ばすことができたと経典にある。現在では飛行機を代表するように、空中を飛ぶこと。
仏教用語『飛行』と時事をまじえた法雅のひとりごと
大リーグ・大谷翔平選手の二刀流の活躍に全米から熱視線
「一期一会の御縁に感謝」僧侶歴30年の現役和尚・法雅(ほうが)です。
高校野球では、投打に活躍する選手をよく「エースで4番」という言葉がつかわれます。
ふつう、そういう選手もプロ野球に入ったときには投手か打者(野手)かに分かれるところ、大谷翔平選手は投手と打者の二刀流を目指してプレイしています。
しかも野球の聖地・アメリカでです。
大リーグでは今シーズンの前半が終わりました。
今シーズン前半の大谷翔平選手の活躍は、全米の野球ファンを夢中にさせたようです。
ここまでの成績は投手としては4勝、打者としてはホームラン33本と、年間で60本を狙える位置まできているのです。
この大谷選手の活躍にアメリカでは「野球の神様ベーブ・ルースの再来」とまで言われています。
日本人初、大谷翔平選手ホームランダービーに選ばれる
その活躍が全米の野球ファンに認められ、7月12日(日本時間13日)のオールスターゲームの前夜祭・ホームランダービーに選ばれました。日本人初のことです。
あの松井秀喜さんも出場できなかったホームランダービーに出場できるのが凄いことです。
ホームランダービーの結果は惜しくも1回戦敗退でしたが、打ったホームランの平均飛距離は141.7メートルで1回戦の8選手中トップでした。
このように大谷選手が飛ばすホームランの飛距離が規格外です。
7月9日におこなわれたエンゼルス戦では、Tモバイルパークの3階デッキ席に届く33号ホームランを打ちました。
その飛距離は推定141メートルで、大谷選手は3階デッキまで飛ばした6人目の打者となりました。
もはや大谷選手は、140メートル級の飛距離を飛行させる通力を得たかのような活躍です。
ところで、飛行という言葉、もとは仏教由来の言葉なのです。
生活のなかに生きる仏教用語『飛行』
そこで本日の生活のなかに生きる仏教用語。
今回は『飛行』です。
「飛行」という言葉は仏教からきています。
仏教では「ひぎょう」と読みます。
六神通(代表的な6つの神通力)のうちの神足通(如意通)のこと。仏道修行の結果、空を自在に飛びめぐる、または何かを飛ばすことができたと経典にあります。
現在では飛行機を代表するように、空中を飛ぶことをいいます。
仏道修行によって仏様がもつ霊妙な力(神通力)を、弟子たちも得ていったことがお経典に説かれています。
その代表的な神通力が次の6つです。
- 神足通(じんそく)…あらゆる場所に自由に行ける能力
- 天眼通(てんげん)…すべてを見通す能力
- 天耳通(てんに)…すべての音を聞き分ける能力
- 他心通(たしんつう)…他人の心を知る能力
- 宿命通(しゅくみょう)…前世の姿を知る能力
- 漏尽通(ろじん)…すべての煩悩を滅し悟りを得たこと
たしかに仏教説話では、自分自身が空中を飛んだり、何かを飛ばしたりする話しが多く説かれており、現代人からすれば信じられない能力といえましょう。
大谷翔平選手のホームランの飛距離は、飛行の通力を得たかのよう
しかし、今シーズンの大谷翔平選手が、ハイペースでしかも140メートル級のホームランを量産していること自体がすでに超人。
まるで飛行(ひぎょう)の神通力を得ているような活躍です。
160㎞の速さで投げて、しかもホームランバッター。そんな選手見たことありません。
けがと手術を乗りこえての今の活躍。しかもいつも楽しそうにプレイしていることが何よりも素晴らしいと思います。
大谷選手、大リーグでも「エースで四番」を目指してください。(合掌)