仏教用語『極楽』の意味
『極楽』
阿弥陀仏の居所である浄土のこと。
経文には、西のかなた十万億土を経た所に阿弥陀仏の世界があり、全く苦しみのない安楽な世界ゆえ極楽と名づけられたという。
念仏行者は死後ここに生まれると説かれる。現在では、きわめて安楽な場所や境遇の場合「なんて極楽なんだ」とつかう。
仏教用語『極楽』と時事をまじえた法雅のひとりごと
「北海道の夏は涼しい」は過去の話。97年ぶりの猛暑に見舞われる
「一期一会の御縁に感謝」僧侶歴30年の現役和尚・法雅(ほうが)です。
法雅が大学生のころの記憶だと「北海道の夏は涼しい」。だから、暑い夏は北海道に旅行しようが定番でした。
まさに当時、北海道は日本のリゾート地(避暑地)だったのです。
ところが、あれから随分気候が変わりました。
法雅が北海道にきて6年。夏はとても暑いと毎年感じます。
今年も記録的な暑さです。
- 7月31日、旭川市郊外の江丹別で38.4℃を記録。この夏全国でもっとも高い気温となった
- 旭川は3週間連続の真夏日。134年の観測史上最も長い記録を更新中
- 札幌は13日連続の真夏日。97年ぶりの連続記録となった
このように8月2日現在の北海道の気候は、各地で経験したことのない猛暑に見舞われています。
北海道のエアコン事情
近年の北海道の真夏日増加と比例するように、エアコンを設置するご家庭も増えているようです。
10年前までは北海道のエアコン普及率は18%程度でしたが、ここ最近では50%に届く勢いで伸びています。
また家電量販店では手頃なエアコンが品薄になるなど、需要が高まっています。
参照サイト:『日本エアコンクリーニング協会』北海道のエアコン事情
道民のエアコンに対するニーズは「手頃なエアコンを買って、一時期の暑さをしのぎたい」だと思います。
それは、北海道の夏は暑いといっても、関東から西のように暑さが長く続くわけではなく、7月・8月の2ヶ月間が使用の中心です。
また冬の暖房用のストーブはどのご家庭も完備されています。
ゆえに、できれば冷房専用のエアコンで一時期の暑さをしのぎたいというのが本音だと思います。
冷房専用エアコンで、設置費込みで5万円以内なら飛ぶように売れます。 きっと。
法雅のお寺のエアコン事情
法雅は道産子ではないため、エアコンの考え方は地元の方とはちがうようです。
- そもそも夏はエアコンをつかうもの
- 温暖化は確実に進むのでエアコンは設置すべき
- 遅かれ早かれ設置するのであれば、早くエアコンを設置すべき
このような考えですので、今のお寺に入った1年目より庫裏(住宅)にエアコンを設置しました。
1年に1台ずつ増設し、現在庫裏(住宅)部分は暑さ対策を万全にしました。
今年のような猛暑だと、エアコンをつけた部屋は本当に極楽です。
ただ、肝心な本堂がまだエアコンが設置されていません。
本堂のように広い空間だと、すこし高いエアコンを数台設置しないといけないので簡単ではありません。
夏場のお葬式とか本当に大変なので、いずれは設置したいと思います。
そしてお寺全体が真夏でも「極楽」になるようにしたいと思います。
極楽という言葉、仏教由来の言葉だとご承知の方は多いことでしょう。
生活のなかに生きる仏教用語『極楽』
そこで本日の生活のなかに生きる仏教用語。
今回は『極楽』です。
「極楽」という言葉は仏教からきています。
阿弥陀仏の居所である浄土のことです。
経文には、西のかなた十万億土を経た所に阿弥陀仏の世界があり、全く苦しみのない安楽な世界ゆえ「極楽」と名づけられたといいます。
念仏行者は死後ここに生まれると説かれています。
現在では、きわめて安楽な場所や境遇の場合「なんて極楽なんだ」とつかいます。
極楽はたしかに「全く苦しみのない安楽な世界」と説かれているので、古くから多くの日本人は極楽に生を受けることを目指して祈ってきました。
その結果、浄土系宗派が大きく教勢を伸ばしたといえます。
同時に、人間にとって都合の良い極楽世界をイメージしてきたことも事実でしょう。
「極楽にいけば思いのままの生活ができる」「極楽にいけば欲望のまま生きられる」こういう目的で極楽に行ったとすれば、次の生はまた三悪道にもどってしまいます。
仏様が説かれる極楽とはどういうものか、もう一度見直すべきだと思います。
酷暑の部屋を極楽化する現代の必需品「エアコン」
現在では、極めて安楽な場所や境遇のことを極楽といい、たしかに猛暑の時にエアコンをつけて涼しくした部屋に入ると、この上ない快適感があります。
ふぅ~生き返った。まさに極楽♪
たとえ一時の快適とはいえ、温暖化がすすみ暑い日が多くなっている現状から考えると、エアコンは現代の必需品といえます。
北海道でさえそういう傾向なんですから、関東から西では極楽化の装置をこえて、生命維持装置と化しつつある。それが真夏のエアコンではないでしょうか。(合掌)