仏教用語『知恵』の意味
『知恵』
古代インド文字(サンスクリット)プラジュニャーが語源。
漢字で般若(はんにゃ)とも書く。
知恵は、仏教一般では智慧と書く。
すべての事物や道理を明らかにし、悟りを開く働きのこと。
また、よく慈悲とそろって用いる。現在では、ものごとの理(ことわり)を理解し、適切に対処する能力のことをいう。
仏教用語『知恵』と時事をまじえた法雅のひとりごと
もはや民主主義国家が世界の少数派だと知った衝撃
「一期一会の御縁に感謝」僧侶歴30年の現役和尚・法雅(ほうが)です。
つい先日、なんの番組だったか忘れましたが、久しぶりに衝撃を受ける事実を知りました。
えっ!世界では民主主義が少数派になったの!?知らなかった。
2019年、民主主義の国家・地域は87カ国であるのに対して、民主主義以外の国は92カ国となり、民主主義は少数派に転落したというのです。
法雅の今までの認識では、第二次世界大戦後に植民地から解放された国、またソ連崩壊後に独立した国の多くが民主主義を採用し、民主主義が世界の潮流になっているとばかり思っていました。
それは一昔前の話しでした。
たしかに一時は民主主義を採用した国が多くありましたが、国の混乱から覇権主義国家に転向した国。
また『一帯一路』構想をすすめる中国に協力し、その恩恵をうける国も多数あります。
このように民主主義を採用する国は徐々に減りはじめ、今や少数派になったのです。
参照サイト:『東洋経済』もはや民主主義国が少数派に転落した世界の現実
民主主義がパーフェクトだとは思わないが、ベターな統治形態だと思う
法雅は民主主義の国・日本に生まれてよかったと思っています。
国民に主権があることで、言論や信教の自由といった人権が尊重されているからです。
一方、現在のコロナ禍のような事態になった時、基本自由な国民にどのように協力を求めていくのか難しい一面もあります。
もしも、国難といわれるような事態になって国民の民意を問う時、日本では選択肢となるべき政党が育っていないことが大きな課題だと感じています。
なので日本の民主主義は、まだ成熟の途上です。
もちろん、100%の国民が満足する統治形態は存在しないので、民主主義そのものがパーフェクトだと思ってはいません。
でも、日本の民主主義にはまだ「伸びしろ」があります。
主権者である国民の知恵と行動をもって、より成熟した民主主義国家へと育てることが必要だと思います。
ところで、知恵という言葉、もとは仏教由来の言葉なのです。
生活のなかに生きる仏教用語『知恵』
そこで本日の生活のなかに生きる仏教用語。
今回は『知恵』です。
「知恵」という言葉は仏教からきています。
古代インド文字(サンスクリット)プラジュニャーが語源で、漢字で般若(はんにゃ)とも書きます。
また知恵は、仏教一般では「智慧」と書きます。
すべての事物や道理を明らかにし、悟りを開く働き・叡智のことです。
また、よく慈悲とそろって用います。
現在では、ものごとの理(ことわり)を理解し、適切に対処する能力のことをいう。
仏教用語の知恵は、世の中のあらゆる存在や出来事の本質を見通すはたらき・叡智のことです。
仏教では「縁」を大事にします。自分は自分勝手に存在しているのではなく、何かの縁によって存在している。これが根本思想です。
そして、こういう本質を見抜くはたらきが知恵なのです。
民主主義が少数派に転落した世界。国どうしの繋がりをより強化する知恵を
国も同じです。
国は自分勝手に存在しているのではなく、いろんな国のつながりや縁によって存在しています。
たとえば民主主義国家のアメリカは、覇権主義国家の中国と無縁かといえばそうではありません。
経済ではしっかりと結ばれ、たくさんの物が取引されています。
中国によってアメリカが成り立っているともいえるのです。
覇権主義国家の台頭は将来の世界にどのような影響を与えるのか、まだわかりません。
よりよい未来のため、民主主義国家も覇権主義国家もあわせて、すべての国どうしの繋がりをより強化していく知恵と行動を期待したいと思います。(合掌)