前回は下の子供の高校入学と、その1年間の学費負担の多さを書きました。
こまかいエピソードは色々ありましたが、なんとか金策をして1年間2人の子供の学費を準備しました。
前回も書きましたが、この1年間を乗りこえれば次の年、上の子供の奨学金が多く借りられるので学費の心配は少なくなります。
そして次の年、上の子供は高校4年生となり、短期大学生と同じあつかいになりました。
同時に奨学金が月々最大120,000円ほど借りられるようになりました。
これで残り2年間、学校生活は続けられると思い安心しました。
上の子供の1ヶ月の収支です。
参考までに書きます。
- （収入）
- 奨学金115,000円
- （支出）
- 下宿代（3食付）45,000円
- 電気・ガス・水道15,000円
- 携帯代10,000円
- その他食費・交際費35,000円
- 積立10,000円
2020年の現在では高等教育の無償化で入学金や授業料が免除されたり、奨学金も1人最大60,000円支給されたりと、法雅からすればずいぶん勉強しやすい環境になったと思います。
あと数年早くはじまってくれたら、どんなに助かったことかと正直思いますが、それは致し方ありません。
少子化で人口が減少する日本。
だからこそ子供の教育にはもっと手厚くサポートする国になってほしいと思います。
法雅は、子供を社会に役立つ人間にさせるために多額の教育費を投資して今までやってきました。
教育にかけたお金はやがて社会に還元されるのですから、もっと国は教育費をサポートすべき。
これは法雅の持論です。
奨学金はたしかに助かる制度ですが、法雅的にいえばまだ使いづらいと思います。
高校から寮生活する子供に対してもっと手厚く融資すべきですし、融資の申請にあたり書類の多さにまず驚きます。
そして根源的にいえば、奨学金は借金です。
そもそも子供が教育をうけるのに多額の借金を負わせるのは正しいのかどうか、もっと議論をしてほしいと思います。
いずれにしても今の制度の枠組みの中で私たち親はベストを尽くすしかありません。
法雅もがけっぷちに立ちながら子育て最終盤をむかえましたが、なんとか崖から落ちないように今までやってきました。
この先どうなったかまた後日ご報告します。
さて、上の子供が奨学金がおりて一安心。
下の子供は1年間の寮生活を終えて、上の子供と同じ下宿の部屋で共同生活することになりました。
上の子供が面倒をみてくれるという期待があり、安心してました。
しかし、浮いたと思ったらまた沈むのが法雅の人生です。
春がすぎて夏になったころ、上の子供が連絡をくれました。
「どうやら学校に行っていないようなんだけど」と。
下の子供の不登校問題が発生したのです。
上の子供はいつも声をかけたりして面倒をみていたようですが、本人が行く気持ちがなければどうにもなりません。
また担任の先生も上の子供を呼び出しては学校にくるように催促をしていたようです。
いつの間にかそんな大事になっていたとは知らず慌てて下の子供に電話しました。
「大丈夫だよ。ちゃんと計算しながら休んでいるから」との返事でした。
法雅は苦労して学費を出していることから、なんとしても学校には行ってほしい気持ちでした。
「とにかくちゃんと学校に行きなさい」と伝えました。
しかし状況は少しずつ悪い方向に向かっていました。
法雅は子供たちが住む下宿まで行って説得しました。
お互い正座をして話したことなど何年ぶりでしょうか。
法雅はどういう気持ちか知りたかったので話しを聞くようにつとめました。
下の子供が言います。
「学校はおもしろくない。我慢して面白くもない授業を受けているんです」と。
静かに話しを聞いていても、それくらいしか答えが返ってきません。
法雅はやはり苦労して学費を工面している気持ちが勝ってしまうため、「面白くなくても学校はいかなきゃダメだ」と言うしかありませんでした。
学校に行かなくて何をしているかというと、1つのオンラインゲームをひたすらやっていたのです。
下の子供の特性は、観察力がない反面、集中力があることです。
1つのことをやり続ける能力が高く、今までも珠算では上位の段をとるなど法雅も驚かされました。
その下の子供がひたすらオンラインゲームを、しかも1日10時間以上もやっていることは、これは学校がおもしろくない以上になにか理由があるなと落ち着いて考えることにしました。
欠席日数がふえていき状況はだんだん悪くなるばかりですので、のんびり考えているわけにはいきません。
しっかり考えたあと、法雅は妻におおきな頼みごとをしました。
