8話 上の子供は巣立ち、ここからが本番。の巻

今回は6話で高校受験に受かった上の子供の入学と、その資金繰りについて書きたいと思います。

親元を離れ遠くの工業高校に入学させることは、大学入学することと同じくらいの費用と労力がかかります。

とくに費用面では70万円ほどかかりました。内訳は以下の通りです。
(学校関係)
入学料 84,600円
授業料 117,300円(前期分)
教材費 61,236円
後援会費 40,000円
同窓会費 10,000円
寄宿料等 7,700円

(任意保険)
学生保険 58,170円(5年分)

(入寮準備)
勉強用品 19,871円
布団セット 37,101円
スーツケース 13,032円
衣服等 24,078円
靴3足 12,069円

(交通費・宿泊費)
138,000円(4泊5日)

(食費)
約70,000円

国立の高校で入学時だけで70万円です。私立だったらもっと金額は上がるはずです。
そこに毎月の寮費と給食費で約40,000円。お小遣い20,000円がかかってきます。年間720,000円です。

上の子供を合格させたのは良いですが、ここからが親としての本番です。
どうやって資金繰りをしていくか検討を重ねました。

奨学金という手段もありますが、高校3年生までは金額が少なく、成績優秀者しか借りられません。

発想を逆にすると、高校3年生までの3年間をしのいでいけば、あとは奨学金を多めに借りて学校生活を送ることができますので、この3年間が勝負だと思いました。

そこで日本政策金融公庫の教育貸付。通称「国の教育ローン」に申し込むことにしました。

子供1人につき最高350万円まで借りられて、返済は15年まで。
在学期間中は元金すえ置きが可能です。

また使いみちは、入学時や授業料のみならず、受験にかかった費用、下宿の家賃、パソコン購入費など多岐にわたって使うことができます。

ただし手続きには日数がかかるので日にちに余裕をもって申し込む必要があります。
法雅は入学式までに教育資金がおりるよう2月下旬ころ日本政策金融公庫へ訪問しました。

借りる金額は110万円です。

窓口でいろいろと話しをしていると思わぬポイントを見つけました。

保証についてです。国の教育ローンでは2通りの保証があります。
保証とは分かりやすくいえば、この人を信用してお金を貸しても大丈夫と保証することです。

①保証機関による保証
②連帯保証人による保証

いずれかを選ぶ必要があるのですが、対応に当たった担当者が思わず「できれば保証機関のほうが…」と言ったのです。

「あ。これは本音だな。保証機関のほうが審査が通りやすいんだな」と直感で思いました。

保証機関による保証をつかうと、借りるお金の一部を保証機関に納めるので受け取る金額が減ります。
ですが、審査に通らないと1円もおりません。

これは考えるまでもなく「保証機関による保証」を選ぶことにしました。

2週間後、融資がきまったことを伝える書類が届きました。
これで入学できると安心しました。

入学式の2日前に現地入りし、寮の下見や買い物、前日は追加の買い物をすませ荷物を寮に運び込んで準備をととのえ、夕食はささやかな入学祝いをしました。

そして入学式当日。
天気の良いなかで入学式を迎えられました。

スーツ姿で式場に入っていく上の子供の姿を見たとき、ちょっと大人になったなと思うと同時に離れていく寂しさも感じました。

でも、これがいつかはくる子供の巣立ちです。
巣立ったとしても親子の縁が切れるわけではありません。
そう思いながら帰宅しました。

さて、保証機関による保証を使ったので、110万円のうち約12万円を保証機関に納めました。おりた金額は約97万円です。

1年生の途中、地元銀行で50万円の教育ローンを組み寮費・給食代・お小遣い分をまかないました。

これで1年間は大丈夫だと思った矢先、とんでもない大事件が起きるのです。
この話しは次にします。

国の教育ローンにはこのあともお世話になりました。
本当に助かりました。感謝の気持ちしかありません。

『国の教育ローン』のホームページはこちらです⇒

(9話 人生最大の挫折につづく)

法雅の浮き沈みアイキャッチ画像
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