仏教用語『後生』の意味
『後生』
死後ふたたび生まれ変わること。来世ともいう。
仏教では、過去・現在・未来の三世の存在と、三世を貫く因縁果報が説かれており、現世が終わっても必ず来世があることを後生という。現在では、「後生だから」と人に折りいってたのむ時につかわれている。
仏教用語『後生』と時事をまじえた法雅のひとりごと
菅総理が出馬を辞退し、大混戦となりそうな自民党総裁選が始まる
「一期一会の御縁に感謝」僧侶歴30年の現役和尚・法雅(ほうが)です。
9月3日、まさかの事態が起きました。
先日まで総裁選挙に出馬を明言していた菅総理が、一転総裁選の不出馬を表明したのです。
菅総理が述べた不出馬の理由は「コロナウイルス対策に専念したい。総裁選をしながらのウイルス対策は莫大なエネルギーがかかる」と。
この瞬間、菅総理に代わって新総理が誕生することとなり、一気に政局となりました。
いや~びっくりしました。
9月17日の総裁選告示にむけ、自民党内で多数派工作か
そして、ここ数日は自民党の派閥内で対応を協議しているようですが、昨日時点(9月8日)での総裁選立候補者には5人の名前があがっています。
- 岸田前政調会長(岸田派)
- 高市前総務相(無派閥)
- 河野規制改革相(麻生派)
- 野田幹事長代行(無派閥)
- 石破元幹事長(石破派)
そのうち正式に立候補をしているのは岸田前政調会長と高市前総務相2人です。
あとの3人は立候補に前向きながらも、党内の様子をみている感じがします。
法雅も有権者になって30年。これまでいろんな選挙を見てきました。
いわゆる「勝馬に乗る」選挙もあれば、大混戦の選挙もあります。
今回の総裁選は、今のところ勝馬に乗る選挙にはならない感じがします。
ここは思い切って派閥ではなく自主投票にして、出たい人が立候補して活発に政策を戦わせる「いい意味で大混戦の選挙戦」をしてほしいと思います。
現在のように派閥の顔色をうかがいながら、出るか出ないか様子をみるようでは、総理になった後も派閥の顔色をうかがわなくてはなりません。
後生だから、国民のほうをしっかり向いた選挙戦をしてほしいと思います。
ところで、後生という言葉、もとは仏教由来の言葉なのです。
生活のなかに生きる仏教用語『後生』
そこで本日の生活のなかに生きる仏教用語。
今回は『後生』です。
「後生」という言葉は仏教からきています。
死後ふたたび生まれ変わること。来世ともいいます。
仏教では、過去・現在・未来の三世の存在と、三世を貫く因縁果報が説かれており、現世が終わっても必ず来世があることを後生といいます。
現在では、「後生だから」と人に折りいってたのむ時につかわれています。
仏教用語の後生は、死後に生まれ変わること。つまり来世のことです。
仏教では生まれ変わりを説いており、過去世(または前世)のおこないが現世に影響を与え、現世のおこないが来世(未来世)に影響を与えるとされています。
また浄土宗系では、来世の安楽「極楽往生」の意味もあります。
いずれにしても後生は、来世の安楽を願う意味が転じて、(のちのち私が助かるので)「後生だから」と人に折り入って頼むときに使われるようになりました。
混戦の総裁選か?「後生だから1票ください」と聞こえてきそう
はたして誰が総裁選に出馬するのか。
現在岸田氏と高市氏2人が正式に立候補を表明しているなか、まだ自民党内でまるでマグマがぐるぐると回っているように駆け引きがつづいているようです。
つまりは総裁選での多数派工作に他なりません。
ちょうどここ最近、新型コロナウイルス政府分科会から「ワクチン・検査パッケージ」の方針が示されました。
つまり、ウィズコロナのなか日常生活を取りもどす指針です。
人々を苦しめたコロナ禍もまもなく新しい段階に入ろうとしています。
だからこそ、もう一度言います。
今度の総裁選は思い切って派閥ではなく自主投票にして、出たい人が立候補して活発に政策を戦わせる「いい意味で大混戦の選挙戦」をしてほしいと思います。(合掌)